2011年5月15日日曜日

八戸市の津波被害と八戸港の復旧状況 その1

東日本大震災から2カ月が経過しました。
今でも余震はありますし、毎日地震被害のニュースが流れています。八戸市はどうかと言うと、ほとんどの人が震災前のような通常の生活を送られていると思います。しかし、一部の海に近い家や店、漁業関係の人々は今でも心配や不安な生活を送られていると思います。

毎日毎日、多くの人が復興に向けて努力しているおかげで、八戸はもとの姿を取り戻そうとしています。「あの悲惨な光景は夢だったのではないか」と言っていた人がいました。まさにそれくらいのスピードで変化し続けているのです。
今回の投稿は複数回に分けて記載していきます。まずはじめは震災直後のおもに八戸港の様子を公開します。漁業関係者にとっては見たくない部分が多いと思いますが、ご了承ください。

館鼻公園には多くの人が海や岸壁の様子を見に来たことと思います。館鼻公園は高台にありますし、船舶の様子が分かりやすいのです。テレビなどでの映像もここから撮影されたものなので、見覚えのある人は多いのではないでしょうか。

館鼻公園展望台から撮影

館鼻公園がある高台から海のほうへ下っていくと民家や会社があります。下の写真では左側に海があります。手前の電信柱側は道路ですが、津波によって道路を超えて船が乗り上げてしまったことが分かります。

八戸大橋(夢の大橋)下近くから撮影

すぐ近くに船をドッグする施設があります。ここは船を陸にあげて、修理や整備を行う場所です。通常、津波の際は船を沖合に出すのですが、整備中のため間に合わず、津波によって横倒しにされています。(ここは関係者以外立ち入り禁止です。)

八戸大橋(夢の大橋)下から撮影

八戸市には新井田川が流れています。海近くの新井田川沿いには普段多くの小型漁船が接岸しています。ところが下の写真では中型・大型漁船が写っています。本来、この漁船はここにいてはいけなくて、もっと市場側に接岸するか、海側の岸壁にいなければなりません。なぜかというと、写真に写っている新井田川周辺は水深が浅く、小型船でなければ移動できないからです。この写真は干潮時と思われますが川底に乗り上げています。

八戸市第二魚市場近くの様子

下の写真は上の写真の右側の様子です。同じように左奥に中型・大型漁船がいて、傾いているのが分かります。手前にいくつもあるのが小型漁船です。しかし、一隻岸壁に乗り上げてしまっています。
話によると、津波は新井田川を逆流し、それによって漁船も流され、新井田川上流の八戸市立市民病院のところで発見された船もあったそうです。地域の人しかわからないかもしれませんが、相当流されたことになります。

八戸市第二魚市場近くの新井田川を挟んで向かいの様子

通常ならば朝市をやっていたり、花火大会の会場であったりする岸壁なのですが、中型・大型漁船が乗り上げ、横倒しになっています(下の写真)。ここの岸壁にはこのような中型・大型漁船が接岸しています。テレビなどの映像でも出てきた場所です。船の奥側が海、手前が道路でその撮影している後ろ側がミニストップがある場所になります。

八戸水産会館近くの岸壁から撮影1

八戸水産会館近くの岸壁から撮影2

蕪島周辺にも漁船がたくさんあります。が、乗り上げてしまっています(下の写真)。

蕪島近くの岸壁から撮影

蕪嶋神社は無事のようですが、その下の漁船をとめておくところがひどいことになっています。多くのものを失ってしまいました(下の写真)。

蕪島周辺の様子

撮影場所を大まかに示すと、以下の地図の通りになります。市民病院の位置関係も分かるようにしています。


大きな地図で見る

工業地帯側の写真はありませんが、かなりの被害を受けたと思われます。
『津波がおさまって港に戻ろうと船を走らせていたら、電気もつけないでぽっかりと浮かんでいる船を近くで見つけた。「電気もつけないで危ないだろうが」と思ってよく確認したら、浮いているのは船ではなく、どこかのコンテナだった。』
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